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【新提案】FINEという生き方──FIREじゃない、“自分らしい自由”のかたち

目次

はじめに:FIREに違和感を覚えたあなたへ

早期退職から半年が過ぎた頃。
少しずつ心の調子が戻ってきた私は、将来のことを考える余裕が出てきた。

スマホで「退職後の生き方」と検索すると、必ず出てくるのが「FIRE」――
Financial Independence, Retire Early(経済的自立と早期退職) という考え方だ。

  • 資産運用で月〇万円の不労所得
  • 30代で完全リタイア
  • 一切働かずに毎日を趣味に全振り

……すごい。でも、なんか違う。

「働かずに生きることが、ほんとうに“自由”なのだろうか?」

そんな疑問から私はFINEという生き方にたどり着いた。


FINEとは何か?──Financial Independence, New Engagement

FINE=Financial Independence, New Engagement
直訳すると「経済的自立と新しい関わり」。

FIREのように「完全にリタイアして何もしない」ではなく、

  • 経済的な不安が少ない状態を確保しつつ
  • 自分のペースで人や社会と「つながる」
  • 組織に縛られず、自分の名前で仕事や活動をする

そんな、しなやかで柔らかい生き方を意味する言葉だ。


FINEが生まれた背景:私自身の体験から

FINEという言葉は、実はどこかの本に書かれていたわけじゃない。
私自身が、FIREという言葉に違和感を覚えたことから自然に生まれた造語だ。

私は50代前半で早期退職した。
会社でマネジメント職として、本社と子会社の板挟みに耐えてきたが、ある日限界が来た。

退職後、何もせずに過ごす日々は最初こそ救いだったけれど、3ヶ月を過ぎた頃、こんな気持ちが湧いてきた。

「これから、自分は何のために生きていくんだろう?」


FIREじゃなくてFINEだと気づいたきっかけ

ネットやSNSで「FIRE成功者」の話をたくさん読んだ。

  • 「完全に仕事を辞めて毎日が自由」
  • 「資産収入だけで悠々自適」
  • 「働かなくて済む人生が最高」

……すばらしい。憧れる。

でも、どこか「空っぽ」にも感じた。

「何か社会とつながっていたい」
「でも、もう組織の中には戻れない」
「自分の価値を“誰かの役に立つことで感じたい”」

そんな思いを持つ自分にとって、FIREは少し遠すぎる理想に見えた。


FINEという生き方の特徴

ここでは、FINEの特徴をより具体的に紹介する。

① 経済的自立を土台とする(でも爆益は求めない)

FIRE同様、FINEでも「ある程度の資産的余裕」は前提になる。
生活費に困らないレベルの貯蓄や運用があることで、働き方を“選べる”状態がつくれるからだ。

ただし、FINEでは

  • ガチガチの節約
  • 爆益を狙う投資
  • 早くリタイアしなきゃ!という焦り

のような“成果主義”の圧は求めない

「今あるもので、穏やかに暮らせれば十分」という感覚だ。


② “New Engagement”=新しい関わり方

FIREとの一番の違いはここ。

FINEは、「社会や他者との関わりをゼロにしない」。

  • 小さな起業
  • ブログやYouTubeなどの発信
  • 家族や友人との時間を増やす
  • オンラインで誰かの相談にのる

といったように、無理のない形で“誰かとつながる”ことを大切にする


③ 働くこと=苦行ではなく、“選べる手段”に

FIREだと「もう働かない」がゴールになりがちだが、FINEでは「働く/働かない」は自分で選べること

「報酬がなくてもやってみたい」
「好きなことなら誰かの役に立ちたい」

そんな“内発的な動機”を持てる人にとって、FINEはとても自然な生き方になる。


事例:FIREではなくFINEだったAさんの話

Aさん(56歳)は地方メーカーを早期退職後、心の調子を崩しながらも回復。
当初はFIREを目指していたが、数ヶ月で違和感に気づく。

「自由だけど、張り合いがない」
「誰にも必要とされていない感じが寂しい」

彼は趣味で作っていたガーデニングブログを発展させ、地域向けの「シニア園芸ワークショップ」を月1で始めた。

収入は月3万円。でも参加者の笑顔と「先生、来月もお願いします!」という声が、何よりの報酬になった。

「ああ、これが自分の“関わり方”なんだ」とAさんは言う。


FINEを始めたい人が考えるべき3つのステップ

STEP 1:経済的な不安を整理する

  • 生活費はいくら必要か?
  • 何年分の資産があるか?
  • 副収入がどれくらいあれば安心か?

“完全FIRE”じゃなくても、「1日4時間働けばOK」ならFINEの世界はすぐそこ。


STEP 2:自分にとって心地よい「関わり方」は何か?

  • SNSで誰かとつながる
  • 好きな分野でnoteを書いてみる
  • 近所の公民館で講師をしてみる
  • 自分の経験を誰かに話す

「小さな社会参加」がFINEの要。


STEP 3:「肩書き」ではなく「心の声」で働き方を選ぶ

  • 起業でもいい
  • パートでもいい
  • 月に1回でもいい

重要なのは「働いてる自分が好きかどうか」。
FINEでは、“あなたのペース”がすべての基準。


おわりに:「FINE宣言」しませんか?

FINEは、まだどこにも載っていない、でもこれから必要になる生き方。
組織に縛られず、自分の名前で、自分の価値観で生きていく。

  • お金の不安が少ない
  • 働き方を選べる
  • 社会とやさしくつながる

これこそが、私の目指す“FINEな人生”です。


※本記事は筆者の実体験に基づいたものであり、医療・投資・ライフプランニングなどの専門的アドバイスを目的としたものではありません。

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