50代で早期退職を選ぶ人が増えています。でも、「本当に辞めていいのか?」「生活はどうなるのか?」と不安になるのが普通です。
私も30年間会社員として働いてきましたが、あるとき限界を感じ、思い切って辞める選択をしました。
本記事では、実際に私が早期退職を決断した理由と、その後の生活の変化をリアルに紹介します。
私の体験談に入る前に、「50代で早期退職を考えている人」に向けた全体的な考え方や判断材料を整理した記事もあります。▶ 50代で早期退職を考えたら読むべき記事まとめ
はじめに:50代での「早期退職」は逃げではなく戦略的な選択

正直、「辞めたらどうなるんだろう…」と、不安でいっぱいでした。
でも、今振り返ると、あのとき動いた自分を褒めてやりたいです。
「会社に人生を支配されたくない」──
そんな思いが心の奥でくすぶりはじめたのは、50代を迎えた頃でした。
私は30年近く、同じ会社で働き続けてきました。技術者として現場に身を置き、汗を流し、仲間と一緒に乗り越えた数々の修羅場。それなりの達成感とプライドを持っていたつもりです。
けれどある日、ふと気づいたのです。
「この働き方を、60代まで続けられるだろうか?」
「いや、そもそも続けたいと思っているのだろうか?」と。
この記事では、私が「早期退職」という人生の大きな決断に至るまでのリアルな心の葛藤と背景、そしてその選択の“本当の理由”について、包み隠さずお話ししたいと思います。
私が早期退職を決断するまでの理由と背景
新卒で入社した会社で、私は技術畑をひたすら歩いてきました。
設計、開発、試作、評価……モノづくりの一連の工程に関わる毎日は、忙しくも充実していたと思います。
けれど、40代後半。
「キャリアアップ」という名目で現場を離れた私は、まったく違う世界に放り込まれることになります。
子会社と本社の間に挟まれる“調整役”。
誰かの意見を通して、誰かの顔色をうかがって、誰にも感謝されない仕事。
その頃から、「定年までこのまま走り切れるのか?」という不安が、日に日に大きくなっていきました。
技術職から管理職へ:やりがいを失い始めた40代
最初に配属されたのは、製造業の設計部門。
日々目の前の図面と格闘していたあの頃。


確かに忙しかったし、徹夜も当たり前。
でも、自分が手がけた製品が形になり、現場に導入され、お客様に届くという実感は、何にも代えがたいものでした。
夜中にカップ麺をすすりながら、仲間と「この部品、明日までに間に合うか?」と真剣に議論していたあの時間は、今でも忘れられません。
だけど、管理職に異動してからは、そんな“ものづくりの手応え”が一切消えました。
決裁、調整、報告、謝罪……
誰もが自分の立場しか見ておらず、怒りと苛立ちが飛び交う会議室で、私はただの「調整役」でした。



まるで“会社の都合を押し付けられるだけの存在”になった気がして、毎日が虚しくて仕方なかったんですよね…。
単身赴任の打診と事業所閉鎖が決定打に
そんななか、会社からある日突然こう言われました。
「この事業所は来年度末で閉鎖です。あなたには地方の工場に異動してもらいます。」
一瞬、耳を疑いました。
その工場は、家からは到底通えない距離。
つまり、単身赴任です。
50代になって、見知らぬ土地で一人暮らし?
毎週末、長距離移動で疲れ果てて、家族と過ごす時間もまともに取れない生活?
心の中で「もう、無理だ」と叫んでいました。
私は、その場で「NO」と言える人間ではありませんでした。
でも、その日を境に、「退職」という2文字が現実味を帯びて、私の中に居座り続けるようになったのです。



このまま家族と離れてまで、会社にしがみつく意味って何だろう?
──そう自分に問いかけました。
会社を辞める決断を後押しした3つの理由


1. 精神的な限界を感じていた
管理職になってからというもの、私の心は少しずつ削られていきました。
本社と子会社の板挟み、理不尽な命令、意味のない会議……
夜中に目が覚めては、出勤のことを考えて動悸が止まらない。
朝、玄関で靴を履こうとすると手が震える。
ついには医師から「うつ状態」と診断されました。
薬を飲んでも、根本は変わらない。
「これはもう、限界だ」と認めざるを得ませんでした。
2. 単身赴任で家族と離れることに抵抗があった
家族は、私の人生にとってかけがえのない存在です。
子どもと夕食を囲み、妻とテレビを見ながら一日の出来事を語り合う──
そんなささやかな日常が、どれだけ自分を支えていたのか。
「仕事のために家族との時間を捨てることだけはしたくない」と、強く思いました。
3. 自分の人生を自分で選びたいという強い思い
これまでの人生、ずっと「会社に言われた通り」に動いてきました。
でも、退職を考えたときにようやく気づいたのです。
このままでは、自分の人生を誰かに明け渡したまま終わってしまう、と。
会社に依存するのではなく、「これからは、自分で選び、自分で責任を持って生きていきたい」と、心の底から思ったのです。
退職後に訪れた意外な変化と幸福


自由な時間と生活リズムの回復
退職後の朝。
初めて「目覚ましの音がない朝」を経験しました。
ゆっくり起きて、窓を開け、湯を沸かしてコーヒーを淹れる。
こんなにも穏やかで、静かで、自分の心が安らぐ時間を、私は忘れていたのです。
本を読む時間。散歩する時間。家族と食卓を囲む時間。
それら一つひとつが、何よりも尊く感じられるようになりました。



コーヒー片手にゆっくり新聞を読める朝。
“これが本来の生活リズムか…”と心がふっと軽くなった瞬間でした。
心身の健康が取り戻された
驚くほど、体が軽くなりました。
薬も飲まずに眠れるようになり、起きたときの「ズーンとした重さ」も消えました。
心療内科の先生にも「もう通わなくて大丈夫ですね」と言われたとき、初めて「辞めてよかった」と実感しました。
おわりに:あなたの人生は、あなたの選択で変えられる
「早期退職」は、周囲から見れば“もったいない”選択かもしれません。
でも、私にとっては「自分を取り戻す」ために必要な決断でした。
会社に人生を預けっぱなしにしない。
限界を超える前に、自分で道を選ぶ。
その選択ができたからこそ、今、私は「自由」と呼べる日々を生きています。
この記事が、いま苦しんでいる誰かの心にそっと寄り添い、
「自分の人生を生きる一歩」を踏み出すきっかけになれば嬉しいです。



同じように悩んでいる人に、あのときの自分がかけてほしかった言葉を、今届けたいんです。
よくある質問|50代で早期退職を選ぶ前に知っておきたいこと
- なぜ50代で早期退職を選んだのですか?
-
大きなきっかけは、管理職としての仕事にやりがいを感じられなくなったことです。さらに単身赴任の辞令が出たことで、「このまま会社に人生を預けたままでいいのか?」と真剣に自問するようになり、退職を決断しました。
- 早期退職に対して不安はなかったのですか?
-
もちろん不安はありました。特に「お金」「家族との関係」「社会とのつながり」を失う怖さは大きかったです。ただ、それ以上に「このままでは後悔する」という思いの方が勝っていました。
- 会社を辞めたことで後悔はありませんか?
-
いまのところ後悔はありません。確かに不安もありますが、毎日自分の意思で時間を使えるようになり、心と体の調子も明らかに改善されました。
- これから早期退職を考えている人に伝えたいことは?
-
「早期退職=逃げ」ではありません。それは自分の人生を自分の手に取り戻すための選択肢です。不安があるのは当たり前。それでも一歩を踏み出したいと思ったとき、この記事が背中を押すきっかけになれば嬉しいです。
📌 早期退職を考えるなら、制度の確認も忘れずに
💬 退職金や年金、健康保険のことは、実際に退職後の生活に直結する大切な要素です。
💡 不安を減らすためにも、下記の信頼できる公的情報を活用してみてください。
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